指定したコンテキストだけを変更する

\with ブロックで指定したコンテキスト インスタンスのコンテキスト プロパティだけを変更することができます。他の全ての同じタイプのコンテキスト インスタンスは、LilyPond に組み込まれてスコープ内の \layout ブロックによって変更されたデフォルト設定のままです。\with ブロックは \new context-type コマンドの直後に配置する必要があります:

\new Staff \with { [このコンテキスト インスタンスだけに適用されるコンテキスト設定] }
{
  …
}

あるいは、もし入力モードを指定するような簡略記法のコマンド (例えば \chordmode の代わりに \chords を使うなど) を用いて音楽を入力する場合、\with をそのようなコマンドのすぐ後に配置する必要があります:

\chords \with { [この (暗黙的) コンテキスト インスタンスだけに適用されるコンテキスト設定] }
{
  …
}

このような記法によって作られる暗黙的なコンテキストが変更されます。 これは、同様な入力モードを指定する簡略記法のコマンドにも当てはまります (\drums, \figures)。入力モード を参照してください。

\with ブロックで行われるコンテキストの変更は音楽の内部にあるため、出力定義内での変更とは異なり、全ての 出力 (楽譜と MIDI の両方) に影響が及びます。

以下のタイプの設定を指定することができます:

参照

記譜法リファレンス: 入力モード


LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.15 (開発版).