計量記譜法の符頭

古代の記譜法では、default 以外の符頭スタイルを用いることができます。これは NoteHead オブジェクトの style プロパティをセットすることで実現できます。設定可能な値は baroque, neomensural, mensural, petrucci, blackpetrucci, semipetrucci です。

baroque スタイルが default スタイルと異なる点は以下の通りです:

neomensural, mensural, petrucci スタイルが baroque スタイルと異なる点は以下の通りです:

blackpetrucci スタイルは黒色計量記譜法や、白色計量記譜法におけるコロレーション (coloratio) 部において有用な符頭を描きます。この時、符頭のスタイルが符尾の数に影響を与えないため (訳注: 符尾の数は音符のすぐ後に入力される数字に依存するため)、セミミニマは a4 ではなく a8*2 として記述されるべきです。そうしなければ、ミニマのように見えてしまいます。3 連符を記譜するなどの目的でコロレーションが使われている時には、別の数が掛けられるでしょう。

semipetrucci スタイルでは、半分塗りつぶされた符頭が描かれます (ブレヴィス、ロンガ、マキシマ)。

以下は petrucci スタイルの例です:

\compressEmptyMeasures
\autoBeamOff
\override NoteHead.style = #'petrucci
a'\maxima a'\longa a'\breve a'1 a'2 a'4 a'8 a'16 a'
\override NoteHead.style = #'semipetrucci
a'\breve*5/6
\override NoteHead.style = #'blackpetrucci
a'8*4/3 a'
\override NoteHead.style = #'petrucci
a'\longa

[image of music]

符頭のスタイル では使用可能な全ての符頭スタイルが一覧となっています。

tseealso 音楽用語集: mensural notation, note head

記譜法リファレンス: 符頭のスタイル


LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.22 (development-branch).