バグパイプの定義

LilyPond はスコティッシュ、ハイランド バグパイプ音楽のための特殊な定義を保持しています。この定義を使うには、入力ファイルの先頭に以下を付け加えます:

\include "bagpipe.ly"

これにより、バグパイプ音楽で共通の特殊な装飾小音符を短いコマンドで付け加えられるようになります。例えば、以下を \taor と記述することができます:

\grace { \small G32[ d G e] }

さらに、bagpipe.ly はバグパイプ音符のために、適切なオクターブのピッチ定義を保持しています。そのため、\relative\transpose について配慮する必要はありません。

\include "bagpipe.ly"
{ \grg G4 \grg a \grg b \grg c \grg d \grg e \grg f \grA g A }

[image of music]

通常、バグパイプ音楽は D メジャーの調を使います (実際にはその調ではない場合であってもです)。しかしながら、使える調は D メジャーだけであるため、通常は調号を記譜しません。調号を記譜しないために、楽譜を \hideKeySignature で始めます。何らかの理由で調号を記譜したい場合は、代わりに \showKeySignature を使います。

現代音楽のなかには、C と F をフラットにするためクロス フィンガリングを使うものがあります。これは c-flatf-flat で示すことができます。同様に、軽音楽のピブロホ ハイ G (piobaireachd high g) は、g-flat で示すことができます。

参照

コード断片集: Winds

LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.15 (開発版).