複数の音符を 1 つの歌詞音節に割り当てる

しばしば、特に中世やバロックの音楽では、1 つの音節を複数の音符で歌います。これをメリスマと呼びます。melisma を参照してください。通常、メリスマの音節はメリスマの最初の音符に左揃えされます。

メリスマが単語の最後ではない音節で発生する場合、その音節と次の音節をハイフンで結びます。これは音節の直後に 2 重ハイフン -- を配置することで示します。

メリスマが単語の最後の音節または音節が 1 つしかない単語で発生する場合、最後の音節からメリスマの最後の音符まで延長線を描きます。これは単語の直後に 2 重アンダースコア __ を配置することで示します。

メリスマを示す方法は 5 つあります:

旋律の中のタイ、スラー、それに手動連桁をメリスマにしないことも可能です。メリスマにしないためには、melismaBusyProperties を設定します:

<<
  \new Voice = "melody" \relative {
    \time 3/4
    \set melismaBusyProperties = #'()
    c'4 d ( e )
    g8 [ f ] f4 ~ 4
  }
  \new Lyrics \lyricsto "melody" {
    Ky -- ri -- e e -- le -- i -- son
  }
>>

[image of music]

melismaBusyProperties に対する設定を変えることで、メリスマの自動検出にタイ、スラー、それに連桁を含める / 除外することができます。Tunable context propertiesmelismaBusyProperties を参照してください。

代替手段として、ignoreMelismata に真をセットすることですべてのメリスマを無視することができます。リズムが異なる歌詞の節 を参照してください。

melismaBusyProperties がアクティブになっているパッセージの中でメリスマを使う必要がある場合、メリスマに含める各音符に対して歌詞の中にアンダースコアを記述します:

<<
  \new Voice = "melody" \relative {
    \time 3/4
    \set melismaBusyProperties = #'()
    c'4 d ( e )
    g8 [ f ] ~ 4 ~ f
  }
  \new Lyrics \lyricsto "melody" {
    Ky -- ri -- _ e __ _ _ _
  }
>>

[image of music]

定義済みコマンド

\autoBeamOff, \autoBeamOn, \melisma, \melismaEnd

参照

音楽用語集: melisma

学習マニュアル: Aligning lyrics to a melody

記譜法リファレンス: 歌詞を旋律に揃える, 歌詞音節の自動演奏時間, 自動連桁の振る舞いを設定する, リズムが異なる歌詞の節

内部リファレンス: Tunable context properties

既知の問題と警告

メリスマの延長線は自動的には作成されません。手動で 2 重アンダースコアを記述する必要があります。


LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.15 (開発版).