紙面サイズに応じた自動拡縮

Scheme 関数 (set-default-paper-size または set-paper-size) により紙面サイズが変更された場合、いくつかの \paper 変数は自動的に新しいサイズに合わせて拡縮されます。特定の変数の自動拡縮をスキップするには、紙面サイズを設定した後にその変数を設定します。paper-height 変数や paper-width 変数の変更では、自動拡縮は起こらないということに注意してください。しかしながら paper-width 変数の変更は他の値に影響を与えます (これは拡縮とは別のことで、後で説明します)。 set-default-paper-size 関数と set-paper-size 関数については 紙面サイズを設定する で説明します。

自動拡縮によって影響を受ける垂直方向の長さは top-marginbottom-margin です (固定された垂直方向の \paper スペース変数 を参照してください)。自動拡縮によって影響を受ける水平方向の長さは right-margin, inner-margin, outer-margin, binding-offset, indent, それに short-indent です (水平方向の \paper スペース変数 を参照してください)。

これらの長さに対するデフォルト値は top-margin-default, bottom-margin-default 等の内部変数を用いて ly/paper-defaults-init.ly で設定されています。これらはデフォルトの紙面サイズ a4 の場合の値です。参考のために、a4 紙面での paper-height297\mm であり、paper-width210\mm です。

参照

記譜法リファレンス: 固定された垂直方向の \paper スペース変数, 水平方向の \paper スペース変数

インストールされているファイル: ly/paper-defaults-init.ly, scm/paper.scm

LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.15 (開発版).