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アーティキュレーションと装飾
アーティキュレーション、装飾音それに他の演奏指示を表すさまざまな記号は以下の構文を用いて音符に付けることができます:
note\name
name に対してとり得る値は
アーティキュレーションの一覧 でリストアップしています。例えば:
\relative { c''4\staccato c\mordent b2\turn c1\fermata }![]()
これらのアーティキュレーションのいくつかはより容易に入力できるよう短縮記法を持っています。短縮記法は音符名の後ろに付けられ、ダッシュ - とそれに続くアーティキュレーションを表す記号から成ります。あらかじめ定義されている短縮記法は以下のアーティキュレーションです:
marcato, stopped, tenuto,
staccatissimo, accent, staccato
それに portato。これらの出力は以下のように表示されます:
\relative { c''4-^ c-+ c-- c-! c4-> c-. c2-_ }![]()
アーティキュレーションのデフォルトの配置規則はファイル scm/script.scm で定義されています。アーティキュレーションと装飾は手動で譜の上または下に配置されることもあります – 向きと配置 を参照してください。
アーティキュレーションは Script オブジェクトです。これらのプロパティについて Script に説明があります。
アーティキュレーションは音符と同様に休符や複数小節の休符に付けることもできます。複数小節の休符にアーティキュレーションを付けると、MultiMeasureRestScript オブジェクトが作成されます。
\override Script.color = #red \override MultiMeasureRestScript.color = #blue a'2\fermata r\fermata R1\fermata![]()
アーティキュレーションに加えて、テキストとマークアップを音符に付けることができます。テキスト スクリプト を参照してください。
音符につけられる Script と TextScript の配置順序についての更なる情報は、オブジェクトの配置 を参照してください。
Selected Snippets
アーティキュレーションの省略記法のデフォルト値を書き換える
アーティキュレーションの省略記法は ly/script-init.ly に定義されており、変数 dashHat, dashPlus, dashDash,
dashBang, dashLarger, dashDot,
dashUnderscore にデフォルト設定がセットされています。これらを変更することができます。この例では、dashPlus 変数に
trill をセットすることで、-+ を入力した際にデフォルトの + 記号の代わりにトリル記号が表示されるようにしています。
\paper { tagline = ##f } \relative c'' { c1-+ } dashPlus = \trill \relative c'' { c1-+ }![]()
スクリプトの縦方向の優先順位をコントロールする
スクリプト (音符に付加する記号) の縦方向の優先順位は、script-priority プロパティでコントロールされます。値が小さいほど、音符の近くに配置されます。この例では、1 つ目は
TextScript (シャープ記号) を低い優先度を持つようにしており、一番低い位置に表示されます。2 つ目はトリル (Script) が低い優先度を持ち、内側に表示されるようになっています。2 つのオブジェクトが同じ優先度を持つ場合には、入力された順番が配置に影響します。
\relative c''' { \once \override TextScript.script-priority = -100 a2^\prall^\markup { \sharp } \once \override Script.script-priority = -100 a2^\prall^\markup { \sharp } \set fingeringOrientations = #'(up) <c-2 a-1>2 <a-1 c\tweak script-priority -100 -2>2 }![]()
遅れターンを作成する
下の音符が臨時記号を持つような遅れターンを作るには、いくつかのオーバライドが必要です。outside-staff-priority プロパティを #f にセットしなければ、avoid-slur プロパティよりも優先されてしまい、スラーの内側に記号が入りません。分数 2/3 と 1/3 は、水平位置を調整しています。
\relative c'' { \after 2*2/3 \turn c2( d4) r | \after 4 \turn c4.( d8) \after 4 { \once \set suggestAccidentals = ##t \once \override AccidentalSuggestion.outside-staff-priority = ##f \once \override AccidentalSuggestion.avoid-slur = #'inside \once \override AccidentalSuggestion.font-size = -3 \once \override AccidentalSuggestion.script-priority = -1 \once \hideNotes cis8\turn \noBeam } d4.( e8) }![]()
参照
音楽用語集: tenuto, accent, staccato, portato
学習マニュアル: Placement of objects
記譜法リファレンス: テキスト スクリプト, 向きと配置, アーティキュレーションの一覧, トリル
インストールされているファイル: scm/script.scm
コード断片集: 発想記号
内部リファレンス: Script, TextScript
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