3.2.5 ページ番号の参照

\label コマンドを用いて、楽譜のある特定の場所 – 楽譜の最上位あるいは内部 – に印をつけることができます。このラベルをマークアップの中で参照することできます。ラベルを付けられた場所のページ番号を取得するには、\page-ref マークアップ コマンドを使います。

\header { tagline = ##f }
\book {
  \label #'firstScore
  \score {
    {
      c'1
      \pageBreak \mark A \label #'markA
      c'1
    }
  }
  \markup { The first score begins on page \page-ref #'firstScore "0" "?" }
  \markup { Mark A is on page \page-ref #'markA "0" "?" }
}

[image of music]

\page-ref マークアップ コマンドは 3 つの引数をとります:

  1. ラベル。これは Scheme シンボルです – 例: #'firstScore
  2. マークアップ。これはマークアップの大きさを推定するためのゲージです。
  3. マークアップ。これは、ラベルが不明な場合にページ番号として用いられます。

ゲージが必要な理由は、マークアップが解釈されているときに改ページはまだ行われておらず、ページ番号はまだわからないからです。この問題を回避するために、実際のマークアップ解釈はもっと後に延期されます。しかしながら、マークアップの大きさは事前に判明している必要があるため、ゲージを使ってマークアップの大きさを決定します。ブックのページ数が 10 から 99 までの範囲であるのなら、ゲージを "00" – つまり、2 桁の数 – にします。

定義済みコマンド

\label, \page-ref


LilyPond — 記譜法リファレンス v2.23.82 (開発版).