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2.1.3 歌詞の節
歌詞の節番号を追加する | ||
歌詞の節に強弱記号を追加する | ||
歌詞の節に歌手の名前を追加する | ||
リズムが異なる歌詞の節 | ||
歌詞の節を楽譜の終わりに譜刻する | ||
歌詞の節を楽譜の終わりに複数の列で譜刻する |
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歌詞の節番号を追加する
stanza
を設定することにより、歌詞の節番号を追加することができます。例を挙げます:
\new Voice \relative { \time 3/4 g'2 e4 a2 f4 g2. } \addlyrics { \set stanza = "1. " Hi, my name is Bert. } \addlyrics { \set stanza = "2. " Oh, ché -- ri, je t'aime }
これらの番号は歌詞の前に配置されます。2 行からなる節をグループ化することができます。これは例えば、繰り返しで歌詞が異なる場合に有用です:
leftbrace = \markup { \override #'(font-encoding . fetaBraces) \lookup "brace80" } stanzaOneOne = \lyricmode { \set stanza = \markup { \column { \vspace #.33 "1. "} \leftbrace } Child, you’re mine and I love you. Lend thine ear to what I say. } stanzaOneThree = \lyricmode { Child, I have no great -- er joy Than to have you walk in truth. } \new Voice { \repeat volta 2 { c'8 c' c' c' c' c' c'4 c'8 c' c' c' c' c' c'4 } } \addlyrics { \stanzaOneOne } \addlyrics { \stanzaOneThree }
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歌詞の節に強弱記号を追加する
歌詞の前に強弱記号を配置することによって、歌詞の音の大きさの違いを示すことができます。LilyPond では、歌詞の前に配置されるものはすべて StanzaNumber
オブジェクトに格納します – 強弱記号も同じです。技術的な理由により、歌詞の設定を \lyricmode
の外で行う必要があります:
text = { \set stanza = \markup { \dynamic "ff" "1. " } \lyricmode { Big bang } } << \new Voice = "tune" { \time 3/4 g'4 c'2 } \new Lyrics \lyricsto "tune" \text >>
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歌詞の節に歌手の名前を追加する
歌手の名前を追加することもできます。歌手の名前は、楽器名と同様に、行の先頭に譜刻されます。vocalName
を設定することにより、歌手名を作成します。shortVocalName
として短縮名を入力することができます。
\new Voice \relative { \time 3/4 g'2 e4 a2 f4 g2. } \addlyrics { \set vocalName = "Bert " Hi, my name is Bert. } \addlyrics { \set vocalName = "Ernie " Oh, ché -- ri, je t'aime }
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リズムが異なる歌詞の節
しばしば、1 つの歌で歌詞の節によって歌詞を旋律に配置する仕方が若干異なる場合があります。そのような変化も \lyricsto
で対応することができます。
メリスマを無視する
歌詞のある節ではメリスマになっているものが、他の節では複数の音節に分かれている場合があります。これを実現するには、複数音節に分かれるボイスはメリスマを無視するようにします。これは Lyrics コンテキストの中で ignoreMelismata
を設定します。
<< \relative \new Voice = "lahlah" { \set Staff.autoBeaming = ##f c'4 \slurDotted f8.[( g16]) a4 } \new Lyrics \lyricsto "lahlah" { more slow -- ly } \new Lyrics \lyricsto "lahlah" { go \set ignoreMelismata = ##t fas -- ter \unset ignoreMelismata still } >>
既知の問題と警告
たいていの \set
コマンドとは異なり、\set ignoreMelismata
は前に \once
があると機能しません。メリスマを無視させる歌詞の範囲を
\set
と \unset
で囲む必要があります。
装飾小音符に音節を割り当てる
デフォルトでは、\lyricsto
を用いても装飾小音符 (つまり、\grace
)
には音節は割り当てられません。しかしながら、この振る舞いを変更することができます:
<< \new Voice = melody \relative { f'4 \appoggiatura a32 b4 \grace { f16 a16 } b2 \afterGrace b2 { f16[ a16] } \appoggiatura a32 b4 \acciaccatura a8 b4 } \new Lyrics \lyricsto melody { normal \set includeGraceNotes = ##t case, gra -- ce case, after -- grace case, \set ignoreMelismata = ##t app. case, acc. case. } >>
既知の問題と警告
associatedVoice
と同様に、includeGraceNotes
は少なくとも装飾小音符に割り当てる音節よりも前に設定する必要があります。装飾小音符が音楽の始めにある場合は、\with
または \context
ブロックを使うことを検討してください:
<< \new Voice = melody \relative c' { \grace { c16( d e f } g1) f } \new Lyrics \with { includeGraceNotes = ##t } \lyricsto melody { Ah __ fa } >>
代替の旋律に切り替える
音楽への歌詞の割り当て方をもっと複雑に変化させることができます。associatedVoice
プロパティを設定することで、歌詞の中で歌詞を割り当てる旋律を変更することができます:
<< \relative \new Voice = "lahlah" { \set Staff.autoBeaming = ##f c'4 << \new Voice = "alternative" { \voiceOne \tuplet 3/2 { % show associations clearly. \override NoteColumn.force-hshift = #-3 f8 f g } } { \voiceTwo f8.[ g16] \oneVoice } >> a8( b) c } \new Lyrics \lyricsto "lahlah" { Ju -- ras -- sic Park } \new Lyrics \lyricsto "lahlah" { % トリック: associatedVoice を 1 音節早く設定する必要があります! \set associatedVoice = "alternative" % "ran" に適用されます Ty -- ran -- no -- \set associatedVoice = "lahlah" % "rus" に適用されます sau -- rus Rex } >>
歌詞の 1 番のテキストは通常の方法で旋律 ‘lahlah’ に割り当てられます。しかしながら、歌詞の 2 番は最初は lahlah
コンテキストに割り当てられていますが、音節 ‘ran’ から ‘sau’ までの割り当てが旋律 alternative
に切り替わります:
\set associatedVoice = "alternative" % "ran" に適用されます Ty -- ran -- no -- \set associatedVoice = "lahlah" % "rus" に適用されます sau -- rus Rex
ここで、alternative
は 3 連符を保持している Voice
コンテキストの名前です。
\set associatedVoice
コマンドの配置に注意してください
– 1 音節早く出現していますが、これで正しく機能します。
Note: \set associatedVoice
コマンドは、割り当てが新しいボイスに切り替わる音節の前に配置する必要があります。言い換えると、ボイスの変更は予想よりも 1 音節遅く発生します。これは技術的な理由によるものであり、バグではありません。
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歌詞の節を楽譜の終わりに譜刻する
しばしば、歌詞の 1 番を音楽にセットして、残りを詩の形式で楽譜の終わりに追加する方が適切な場合があります。これは、2 番以降を score ブロックの外の \markup
セクションに追加することで実現できます。\markup
で 2 つの方法で改行していることに注意してください。
melody = \relative { e' d c d | e e e e | d d e d | c1 | } text = \lyricmode { \set stanza = "1." Ma- ry had a lit- tle lamb, its fleece was white as snow. } \score { << \new Voice = "one" { \melody } \new Lyrics \lyricsto "one" \text >> \layout { } } \markup { \column { \line { Verse 2. } \line { All the children laughed and played } \line { To see a lamb at school. } } } \markup { \wordwrap-string " Verse 3. Mary took it home again, It was against the rule." }
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歌詞の節を楽譜の終わりに複数の列で譜刻する
歌詞の節が多い場合、ページを複数の列に分けて歌詞を譜刻することがあります。しばしば、歌詞番号を列の外側に置くこともあります。以下の例は、LilyPond でそのような出力を作り出す方法を示しています。
melody = \relative { c'4 c c c | d d d d } text = \lyricmode { \set stanza = "1." This is verse one. It has two lines. } \score { << \new Voice = "one" { \melody } \new Lyrics \lyricsto "one" \text >> \layout { } } \markup { \fill-line { \hspace #0.1 % この列を左マージンから離します % ページが過密な場合はこの設定を削除します \column { \line { \bold "2." \column { "This is verse two." "It has two lines." } } \combine \null \vspace #0.1 % 次の歌詞との間に垂直方向のスペースを入れます \line { \bold "3." \column { "This is verse three." "It has two lines." } } } \hspace #0.1 % 列の間に水平方向のスペースを入れます \column { \line { \bold "4." \column { "This is verse four." "It has two lines." } } \combine \null \vspace #0.1 % 次の歌詞との間に垂直方向のスペースを入れます \line { \bold "5." \column { "This is verse five." "It has two lines." } } } \hspace #0.1 % 右マージンに追加のスペースを加えます % ページが過密な場合はこの設定を削除します } }
参照
内部リファレンス: LyricText, StanzaNumber
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