同じアーティキュレーションを音符や和音の上と下の両方に表示する

デフォルトでは、LilyPond は同じアーティキュレーション (例えばアクセント、フェルマータ、フラジョレットなど) を音符の上と下に表示することを認めていません。例えば、c4_\fermata^\fermata では、フェルマータが音符の下のみに表示され、上に表示するよう指定したフェルマータは無視されます。しかし、和音表記を用いてその内部にアーティキュレーションを配置すると、(運指記号と同じように) アーティキュレーションを好きなだけ表示することができます。このアプローチでは符幹を無視し、アーティキュレーションを符頭との相対位置で配置します。これはこのスニペットのフラジョレットに見られます。和音外に配置されるアーティキュレーションと同じ挙動を得るには、add-stem-support が必要となります。そのため、解決策は音符を和音として表記し、<...> の中にアーティキュレーションを追加することです。 向きは常に上向きですが、\tweak によって変更することができます: <c-\tweak direction #DOWN-\fermata^\fermata>

\relative c' {
  <>^"Wrong"
  c2_\fermata^\fermata % The second fermata is ignored!
  <e d'>2^\flageolet_\flageolet

  \stopStaff s1 \startStaff

  <>^"Works if written inside a chord"
  <e_\flageolet d'^\flageolet>2
  <e_\flageolet d'^\flageolet>2
  <e_\flageolet^\flageolet>2
  <e_\fermata^\fermata>2
}

[image of music]

LilyPond snippets v2.25.22 (development-branch).